バラの冬剪定 鉢植えで育てている薔薇の仕立て

鉢植えのバラの冬剪定

How to Prune Roses

鉢植えで育てている木立性のバラを、今シーズンの冬は強剪定で思い切って枝を詰めました。
翌年からは、株を少し小さくしてコンパクトに仕立てたいと考えております。
コンパクトにまとまったバラの鉢植えは、バランス、見栄えが共に良く素敵なバラの鉢植えの観賞が楽しめます。

バラの鉢植えでの栽培は、栽培年数を重ねていくうちに段々と樹高が高くなって樹形が縦長になりがちです。
そうなると、上の方ばかりに葉が茂ったり蕾が付いたりと、株元付近は幹や枝だけになって少しバランスが悪く見えてしまいます。
そうなると、鉢植えの上の方ばかりに花が咲いてしまうことが多くなります。

例えば、鉢植えのサイズを考慮して、庭先や玄関先に鉢植えを並べていくような見せ方の場合では、マリーゴールドなどの草丈の低い小さなサイズの鉢植えを手前に置いて、樹高が高く育ったバラなどの大きなサイズの鉢植えを奥に置くような、観賞目的のバランスを考慮した配置の場合は、バラの鉢植えの株元は幹や枝だけでも構わないと思います。
しかし、バラの鉢植えを単体でメインに見せたいとすると、やはり株元から葉や蕾が充実して樹形の下の方にも花が付いた方が見栄えが良くなります。

鉢植えのバラの冬剪定 剪定前
鉢植えのバラの冬剪定 剪定前

写真は株元付近が少し空いてしまっている木立性のバラ(ハイブリッドティーローズ)の鉢植えです。
すこし鉢植えの見栄えが悪いのでさっそく冬剪定をして樹形を整えていきたいと思います。

ということで、来年の春には株元付近でも葉が茂ったり、花が開花するように枝を強めに剪定しました。
剪定の時期は2月の中旬で冬剪定になります。
温暖化の影響もあって、例年よりも気温があまり下がらなかったので枝があまり赤みを帯びなかったので、ぎりぎりまで剪定時期を伸ばしました。
例年では寒さが厳しくなってくると落葉も多く、枝も赤みをもっと帯びているはずですが、今年は葉も結構残ったままで、枝も部分的に赤みを帯びる程度でした。

鉢植えのバラの冬剪定 剪定後
鉢植えのバラの冬剪定 剪定後

写真は強めに剪定を行った後のバラの鉢植えです。
かなり樹高が低くなりましたが、樹形をコンパクトに仕立てるための冬剪定となります。

枝を切り詰める剪定は、枝から少し出ている小さな芽がある場所を確認して、芽よりの少し上の位置で枝を切るようにします。
芽に近すぎても離れすぎてもというような具合で剪定しました。
また、芽はなるべく鉢植えの中心から外側に付いている芽を残すようにすると、芽が伸びた後も樹形が整えやすくなりますので、なるべく外側に付いている芽の上で枝を剪定することもポイントのひとつです。

剪定後は、春の開花時期に株元付近より新芽がたくさん伸びて、葉も多く茂れば鉢植え全体がコンパクトにまとまり花も株全体に均等に咲いてくれればと思います。

コンパクトし仕立てた後のバラの鉢植えの手入れ

How to Grow Roses

強剪定後のバラの鉢植えも、樹形の管理が適切に行われなければ、やはり樹高が高くなって、上の方ばかりに葉が茂ったり、花が咲いてしまう状態に戻ってしまします。
小さくコンパクトにまとめたまま鉢植えの樹形を維持して行くには、適度な枝の剪定と開花後の花の切り戻しの手入れも大切になってきます。

まずは鉢植えの大きさに対して、希望する樹高の高さをあらかじめイメージしておくことも大事です。
なんとなく栽培を続けてしますと、やはり樹形が縦長にまとまってしまいがちです。
縦方向にも横方向にも枝や葉が充実するような丸みを帯びた樹形を維持できればば、樹形をコンパクトにまとめたままでバラの仕立てが出来ると思います。

ポイントは、日当たりを意識して定期的に鉢植えを回転させることです。
何時も鉢植えの同じ位置に日が当たっていると、どうしてもそちらの面が樹勢が強くなりますので、鉢植え全体に日が均等に当たるように鉢植えを定期的に廻しながら管理をすることが有効です。
とくに、樹形が偏ってしまったバラの鉢植えには効果的な方法になります。

そして切り戻しの作業もとても大事な作業のひとつです。
開花後の花の切り戻しは、効率的に枝の剪定も行えますので、樹形の上の方は樹高が高くなり過ぎないように強めに切り戻しをし、樹形の下から真ん中あたりはそれほど強くは切り戻さずにすると、鉢植えをコンパクトに維持したまま株を充実させることができるようになります。

鉢植えで栽培しているバラの鉢植えの管理

Potted Roses

バラを鉢植えで栽培している利点の一つは、鉢の移動が出来ることが大きいです。
地植えの場合では、一度植え付けると株の移動は困難であり、鉢上げをしない限りは無理です。
しかし、地植えの栽培は鉢植えよりも生育には好条件なことも多いので、植え付けた場所を変えることはない場合は地植えでも良いかと思います。

鉢植えでの栽培では、やはり地植えよりも生育は劣りますが、工夫次第でじゅうぶん魅力的に栽培を行うことも出来ます。
例えば、鉢植えの移動は容易に行えますので、庭先や玄関先のレイアウトを変えて、バラの観賞を気分を変えて楽しむことも出来ます。
または、雨が長く降る梅雨の時期や冬季での降雪時に、鉢植えを軒先などへ一時的に非難させることも出来ます。

そしてバラの鉢植えは、定期的に向きを変えることも有効です。
いつも鉢植えの同じ位置に日が当たってしまうと、枝が日の良く当たる方向へ伸びてしまうこともあり、樹形が段々と崩れてきますので、定期的に鉢植えを回転させながら、鉢植え全体に均等に日が当たるように管理をすることも大切です。

また、鉢植えでの栽培では株全体を360度、立体的に観察しやすくなりますので、害虫や病気を早期に発見出来ることも多いです。
芋虫などの害虫は見つけ次第、取り除くようにしましょう。
葉に病気が見られる場合は、他の葉に病気が移ってしまわぬように取り除くことも有効です。

剪定の作業が行いやすいことも鉢植えでの栽培のポイントです。
鉢植え全体を観察しながら効率的に剪定作業が行えますので、樹形を整える点では地植えよりも鉢植えの方が管理は容易です。

後は栽培年数が経過するとともに、どうしても根詰まりはおきてしまいますので、ひとまわり大きな鉢を用意して新たに植え付けるか、剪定をして株を小さくし、古い根を取るなどして株をリフレッシュさせた後、同じ鉢植えに植え直すなどの作業が必要になりますので、鉢植えでの栽培では根詰まりに注意しながら株の健康を維持することも大切です。


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