レモングラスの品種紹介
レモングラスは、イネ科 オガルカヤ属 に属するアジア原産のハーブの仲間になります。
草丈は大きく育つと1メートルを超える、大型のハーブに分類されます。
多年草なので、冬を越えて栽培を継続することが出来ますが、レモングラスは暖かい気候を好み寒さには弱いので、冬の時期は鉢植えの場合、屋内で観葉植物と同じ要領で栽培するようにしたり、地植えでの栽培の場合は、鉢上げして冬季は屋内で越冬させるようにする方が良いと思われます。
レモングラスの葉と言えば、爽やかなレモンの香りがするタイの郷土料理のひとつ、トムヤムクンスープの香り付けには欠かせません。
また、料理の香り付けだけではなく、ハーブティーの香り付けとしても人気があります。
このページでは、実際にレモングラスの苗を植え付けてからの、年間を通した栽培の記録を掲載しておりますので、栽培の一助としてご覧ください。
目次
- レモングラスの植え付け
- レモングラスの葉
- レモングラスの葉の収穫
- レモングラスの葉を乾燥させる
- レモングラスの剪定
- レモングラスの葉の伸び方
- レモングラスの冬越し
- レモングラスの固形肥料
- レモングラスに液肥を与える
- レモングラスの増やし方
- レモングラスの害虫対策と病気治療
- レモングラスのハーブティー
レモングラスの植え付け
レモングラスの苗をプランターに植え付ける
レモングラスの苗は、春の新苗の時期にガーデンセンターなどで販売されています。
ハーブ園などには常に栽培されているほど、ポピュラーな種類のハーブになりますので、ホームセンターの園芸コーナーなどでも見かけることがあります。
さて、さっそく購入したレモングラスの苗を、スクエアタイプのプラスチックプランターに植え付けました。
植え付けた時期は4月になります。
苗の大きさに比べてプランターが少し大きく感じられますが、レモングラスはとても大きく株が成長しますので、初めから少し大きめな鉢に植え付けました。
本来は、苗の大きさに合った鉢を選んで栽培を初め、株の大きさに見合った鉢に植え替えながら栽培を継続させることが望ましいのですが、今回は少し手を抜きました(笑)
レモングラスは、それほど栽培に神経質になることもなく、丈夫にすくすくと大きく育ちやすいハーブになりますので、これ位の手抜きは問題は無いです。
後は、日当たりが良く風通しの良い場所で栽培を続けていきます。
毎日の水やりを欠かすことなく、気長に株が大きく成長するまで頑張りましょう。
さて、植え付けから数日経ちました。
早速、緑色の葉がニョキニョキ伸びてきました。
まだまだか細いですが、苗の植え付け後はどんどん葉が長く伸び出します。
そして9月、秋の株の様子です。
小さかった株はだんだん大きくなり、葉も複数本が伸び出しました。
後は、冬の時期には屋内に入れて、翌年の春には再び外に出して栽培を継続させていきます。
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レモングラスの葉
レモングラスの葉の特徴
レモングラスの葉は、細く長いのが大きな特徴になります。
何やらどこかで見たことのあるような葉の形をしていますよね?
そうです。 ススキの葉です。
写真の葉は間違いなくレモングラスの葉ですが(笑)
レモングラスもススキもイネ科に分類されますので、どちらも似たような葉の形になります。
レモングラスの葉は、指で擦るとレモンに似た香りがしますので、その香りで種類を判別することが出来ます。
また、薄くて長い葉になり、葉の縁はカッターの様な切れ味もありますので、葉の収穫や剪定時には、葉で指を切らないように気を付けましょう。
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レモングラスの葉の収穫
レモングラスの葉の収穫方法
レモングラスの葉は、写真のように葉を刈り取って収穫するようにします。
葉を収穫する際は、葉の縁で手指を切らないように、両手に軍手を装着して葉を収穫するようにします。
また、葉を収穫する際は樹形を整えるイメージで、背丈を整えるように収穫すると、剪定と収穫とを同時にこなせますので、オススメの収穫方法になります。
収穫したレモングラスの葉は、ホースを使って流水で葉に付着した土などを綺麗に洗い流してから料理やハーブティーに利用します。
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レモングラスの葉を乾燥させる
レモングラスの葉をドライで保存する
収穫したレモングラスの葉は、乾燥させて保存することが出来ます。
葉の乾燥方法は、まずは刈り取ったレモングラスの葉を、流水で洗い流し泥などの汚れを落とします。
次に新聞紙などの上に広げて葉に付いた水分をある程度飛ばします。
水気をある程度飛ばしたら、収穫した葉を複数本まとめて縛り、
室内の直射日光の当たらない風通しの良い場所で、逆さ吊りにして乾燥させます。
乾燥した葉は、希望の長さにハサミでカットして、煮沸消毒をしたジャム瓶などに、食品保存用の乾燥剤と共に保管するようにします。
保存した葉は、いつでも料理やハーブティーに利用できますので、フレッシュな収穫したてのレモングラスの葉を用意できない冬季では、重宝します。
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レモングラスの剪定
レモングラスの葉を収穫を兼ねて剪定をする
レモングラスの葉は、草丈が1.5メートルほどに成長しますので、定期的に剪定をして株をリフレッシュさせてあげることが効果的です。
写真は、カメラのファインダーに収まらない程に成長している様子です。
このレモングラスの株は苗の植え付け後、翌年の夏になります。
マクロレンズでの撮影ですので、レモングラスの様に、大きな部類のハーブには少し撮影がしにくいのが難点ですね。
株が、これくらいの大きさまでに成長していれば、葉を強めに剪定をしたり収穫をしても、あとからどんどん伸びてきますので、さっそく試しに収穫してみます。
早速、葉の先端を少し剪定してみました。
なにやら怪しい樹形になりましたね(笑)
もう少し強めに根元付近でカットしても問題は有りません。
カット後も、葉が次々に伸び出しますので、一株からでもたくさんの葉を収穫することが出来ます。
刈り取ったレモングラスの葉は、ハーブティーや料理に利用することが出来ますので、流水で葉に付着した土などを綺麗に洗い流してから使います。
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レモングラスの葉の伸び方
切り口から葉が伸びる様子
それでは早速、レモングラスを強めに剪定した場合、切り口から実際にどのように葉が伸びて来るのかを観察してみます。
写真は、分かりやすいように株元からカットした状態と、葉を少し残した状態の二つの切り口の様子を同時に観察してみます。
上記の写真は、株元よりレモングラスの葉が伸びてくる様子です。
剪定してからまだ二日しか経過しておりません。
こちらの写真は、葉を少し残した状態から新たに葉が伸びる様子です。
こちらも、剪定してからまだ二日しか経過しておりません。
と言う訳で、レモングラスの葉が伸びる様子を観察してみましたが、カットしてからたった二日でも、みるみる草が伸びる様子が解りますね。
このようにレモングラスは非常に生育旺盛で、
葉をカットしてもカットしても、どんどんすくすく伸びてきます。
次から次に伸びて来ると言えば、チャイブも同じように収穫しても収穫してもどんどん葉が伸びてきますよね。
レモングラスもチャイブと同様に、葉をたくさん収穫できますので、収穫と栽培とを思う存分楽しめるハーブになります。
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レモングラスの冬越し
鉢植えのレモングラスを屋内で越冬させます
レモングラスは、多年草になり冬を越すことが出来ますが、株は日本の寒さには弱いです。
もともと温暖な気候を好む植物になりますので、冬の時期は屋内で栽培するようにします。
鉢植えで栽培している場合はそのまま冬季には室内へ入れて観葉植物の要領で栽培してあげれば大丈夫です。
また、地植えの場合は鉢上げをして、冬季に限り室内で栽培してあげるようにします。
そして春には再び地植えするようにします。
写真は、秋の後半。冬の手前
、といった頃です。
冬季は屋内に入れて栽培をしますので、草丈が高いままだと部屋の中では、
すこし場所をとってしまいますので、すこし葉を切り詰めて草丈を低く剪定しました。
我が家では、リビング近くの廊下に観葉植物の要領で冬季は栽培をしております。
冬季では、水やりの頻度も少なくて大丈夫です。
冬季では、株は休眠状態に入りますので、草丈もそれほど高くはならずに、
手入れもほぼ必要は無くなります。
後は、春の訪れとともに、再び外へ出してあげましょう。
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レモングラスの固形肥料
レモングラスの株に追肥を与える
レモングラスには、毎年決まった時期に追肥を与えることが大切です。
追肥は株の更なる成長を助けてくれますので、株が大きく育ち、葉の収穫量も増えてきます。
追肥には主に緩効性の固形肥料を与えるようにします。
追肥を与える時期は、3月、6月、9月を目安に年三回、株に追肥を与えています。
与える肥料の分量は、肥料のパッケージの取扱い欄を参考にして、適量を与えるようにします。
肥料の与え過ぎは、肥料焼けや根腐れの原因になりますので、適切な分量を与えることが重要です。
写真は、6月にレモングラスの鉢植えに固形肥料を実際に与えている様子になります。
年に三回、追肥を計画的に行うことで、レモングラスは株を大きく成長してくれますので、健康的に育ち、葉の収穫量も増やすことが出来るようになります。
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レモングラスに液肥を与える
液体肥料をレモングラスの鉢植えに与える
レモングラスの栽培では、固形肥料とは別に液体肥料を栽培の補助として与えることも有効な栽培方法のひとつになります。
住友化学園芸のベジフル液肥は、ハーブはもちろん野菜や果樹などの栽培に適した液体肥料になります。
液肥は固形肥料のような持続力はありませんが、速効性に優れており、栄養分を早く株に届けることが出来ます。
液肥を与える時期に特に決まりはありませんが、梅雨時や夏の猛暑で株が夏バテの時期などに与えることが効果的です。
株が疲弊して樹勢が弱まっている時期に液体肥料を与えることで、株が体力を取り戻し、丈夫に健康的に育つ手助けをすることが出来ます。
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レモングラスの増やし方
株分けでレモングラスの株数を増やす
レモングラスは、株分けと言う方法で株を増やすことが出来ます。
株分けのやり方としては、栽培年数が十分経過していて、大きく育っている株を分けるようにします。
まずは、鉢からレモングラスの株を土ごと優しく引き抜きます。
株を引き抜く際は、株元をしっかり持って慎重に鉢から引き抜くようにします。
ひとりでは困難な場合は、ひとりに鉢をしっかり押さえてもらい、もうひとりは、株を引き抜くようにして分担作業で行うことが効率的です。
写真は、鉢から引き抜いたレモングラスの株です。
鉢の形に沿うようにして根がびっしり張っているレモングラスの根鉢です。
株が写真のように充実していれば、株分けが可能です。
株分けが出来る程度に育っているレモングラスは、写真のように根がびっしり張っていて、土を抱き込んだような根鉢の状態になります。
次に固まった株を二つに分けます。
その際に、根に付いた土は神経質に取り除く必要はありません。
作業をしながら自然と根から土がこぼれ落ちる程度で留めるようにします。
株の根を二つに分ける際にはスコップなどを使って、根を切るようにして株を分けると作業がしやすくなります。
スコップを使って根を切る際は、結構、腕の力が必要になりますので、勢いで手や指を切って怪我などをしないように十分注意しながら作業を進めます。
また、株を分ける際には古くて細い根は、むしり取って取り除くようにします。
分けた株は、新たに用意した素焼きの8号鉢に植え付けました。
植え付けの要領は、新苗の植え付けと同様になります。
株分け前の元の親株は、同じプラスチックプランターに植え直しました。
株分けした株を植え付けたら十分に水を与えて株分けは完了です。
このようにして、レモングラスは株分けで増やすことが出来ますので、株の更新を兼ねて、数年に一回は株分けを行い、株を若返らせてリフレッシュさせるようにします。
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レモングラスの害虫対策と病気治療
アブラムシとうどんこ病の予防
レモングラスは、アブラムシなどの害虫の被害に遭うことはあまり無いかと思われます。
また、病気にも強い印象があります。
レモングラスの病害虫の予防には、日当たりが良く風通しの良い環境で栽培をすることが有効です。
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レモングラスのハーブティー
レモングラスの葉を使ったハーブティー
レモングラスは料理以外でも、ハーブティーとして楽しむことが出来ます。
収穫したレモングラスの葉は、フレッシュな生の葉でも乾燥させてドライ状にした葉でも、どちらもハーブティーとして扱うことが出来ます。
収穫時期ではカットしたてのフレッシュな葉を使ってハーブティーを楽しんだり、冬季などでは葉の収穫は行いませんので、乾燥保存しておいたドライな葉を使ってハーブティーを楽しむなど、季節に応じたハーブティーの楽しみ方があります。
レモングラスのハーブティーは、レモンを想わせるフルーティーな風味が特長になります。
そしてステビアの葉をブレンドして甘みを加えたり、ミントの葉を加えて清涼感をプラスしたり、いろいろなハーブの葉をブレンドしてオリジナルハーブティーを楽しむことも出来ます。
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