レモンバーベナの品種紹介
レモンバーベナは南米原産の落葉低木に属する植物になり、クマツヅラ科に分類されるハーブの仲間になります。
和名では、コウスイボク(香水木)と言う呼び名でも知られています。
レモンバーベナは、ハーブの仲間と言えども草と言うよりは落葉低木に属しますので、木の仲間になり幹や枝は木質になります。
樹高は南米では、約2メートルほどにまで成長することもあるようですが、日本の一般的な栽培環境では、そこまで大きく成長することはあまりないように思えます。
また、幹の剪定を適切に行えば、樹高を管理しながら栽培を継続することも可能ですので、樹高を栽培環境に合わせて育てることが出来ます。
レモンバーベナの葉は、何と言ってもハーブティーでは特に親しまれております。
レモンを思わせる爽やかな香りは、ハーブティーとの相性が抜群です。
レモンバーベナの葉をベースとして、色々なハーブの葉をブレンドして楽しむことも出来ますので、ハーブティーを楽しみたい方には特におすすめのハーブ品種になります。
目次
- レモンバーベナの植え付け
- レモンバーベナの植え替え
- レモンバーベナの葉
- レモンバーベナの花
- レモンバーベナの葉の収穫
- レモンバーベナの葉を乾燥させる
- レモンバーベナの固形肥料
- レモンバーベナに液肥を与える
- レモンバーベナの冬越し
- レモンバーベナの剪定
- レモンバーベナの増やし方
- レモンバーベナの害虫対策と病気治療
- レモンバーベナのハーブティー
レモンバーベナの植え付け
プランターにレモンバーベナの苗を植え付ける
レモンバーベナの新苗は、春先からハーブガーデンなどで販売されます。
また、大苗での販売もされることもありますので、お好みの苗の大きさを選んで栽培を始めましょう。
写真はスクエアタイプの30cm角のプラスチックプランターに、レモンバーベナの苗を植え付けたものです。
植え付けの時期は、五月初旬になります。
プランターには適量の鉢底石をあらかじめ入れておき、用土は一般的な野菜用の園芸用土を使って植え付けを行いました。
鉢底石は、赤玉土と同じように水はけを良くするために使われます。
赤玉土の場合は、日が経つにつれて土がばらけだして水はけが落ちてきますが、
鉢底石は水はけが落ちることを長い期間、軽減してくれます。
レモンバーベナは、落葉低木に属しますので樹高がそれなりに高くはなりますが、月桂樹などと同様に、樹高を管理しながら栽培を継続することが出来ます。
希望の樹高に収まるように定期的に幹や枝を剪定して樹形を整えることで、樹高は希望の大きさ内に収めることができます。
また、レモンバーベナは南米原産の木になりますので、温暖な気候を好みます。
そのため、栽培環境は出来るだけ日が良く当たる場所での栽培が基本になります。
また、関東地方では特別にマルチングなどをしなくとも冬を越すことは出来ますが、寒冷地での栽培では冬季に限っては、地植えの場合は鉢上げして屋内での栽培が必要なケースも有るようです。
さて、植え付けが無事に完了したら後はたっぷり水を与え、日当たりが良く風通しの良い場所で栽培を継続させます。
さて、写真は苗の植え付け後、約一月後のレモンバーベナの株の様子です。
苗の植え付け時より一回り二回りほど大きく育ちました。
枝がぐんと伸びて葉の茂る量も増えているのが伺えます。
夏になる頃には更に株は大きく育ちます。
このようにレモンバーベナは、栽培環境が良ければすくすくと大きく育ちますので、葉を沢山収穫できるように栽培を続けていきましょう。
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レモンバーベナの植え替え
写真は6号鉢で栽培しているレモンバーベナの鉢植えです。
栽培年数は、植え付けからおよそ3年程度育てている、レモンバーベナの鉢植えになります。
鉢のサイズに合っているとは言えない株の大きさになり、樹形の管理も少し大変になってきました。
また、鉢のサイズに対して株が大きく成長していますので、水切れも頻繁に起きやすくなってしまいましたので、大きい鉢に植え替えを行うことにしました。
植え替えは、6号の素焼きの鉢から8号の素焼きの鉢に植え替えをしてみようと思います。
写真は、鉢から引き抜いたレモンバーベナの根鉢になります。
鉢の形に沿うように、びっしりと根が張っている状態です。
このまま根詰まりの状態では、株の健康を阻害してしまうことになりますので、
一回り大きい鉢に植え替えをします。
根鉢は、古い根と細い根はむしるようにして取り除き、
新しい根が張りやすいように軽くほぐしてから植え付けを行います。
新たに用意した8号鉢には、用土が約5リットル程度入りますので、植え替えの際には新しい用土を用意しておきます。
また、鉢底石を入れると水はけがよくなりますので、用土の下にはあらかじめ適量の鉢底石を敷いておくことも有効です。
写真は、6号の素焼き鉢から8号の素焼き鉢に植え替えたレモンバーベナの鉢植えになります。
株の大きさも8号の素焼き鉢に丁度良く収まっているように感じられます。
レモンバーベナは、落葉低木に属しますので、地植えではそれなりに大きく育ちますが、栽培スペースの都合上、鉢植えで栽培しながら剪定をして、枝をつめながら樹形をコンパクトにまとめつつ栽培をしております。
レモンバーベナの鉢植えでの栽培では、根詰まりを解消させることによって、
株の更新にも繋がりますので、定期的な植え替え作業の計画が必要になります。
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レモンバーベナの葉
レモンバーベナの葉の特徴
レモンバーベナの葉は、細長い形が特徴になります。
真上から葉を覗くと、放射状に綺麗な間隔で葉が枝に付いている様子が伺えます。
レモンバーベナの葉は、レモンを思わせる爽やかな香りがします。
そのため、収穫した葉はハーブティーに利用されることが多いです。
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レモンバーベナの花
レモンバーベナの花形
レモンバーベナは、白い小さな花を茎の先端にたくさん咲かせます。
レモンバーベナは、落葉低木に属し樹高もそれなりに高く成長しますが、その割に花はとても小さいです。
撮影したレモンバーベナの花の写真は、デジタル一眼レフカメラにマクロレンズを付けて撮影を行ったものですが、それでも少し撮りにくいほど、花形は小さいですね(笑)
このまま花を咲かせるとやがて花は結実して種が出来ると思いますが、今のところ種を収穫したり、こぼれ種が落ちる様子を観察した記憶はないです。
結実して種ができ、実際に種を収穫できるかどうかは今後の観察対象としてみます。
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レモンバーベナの葉の収穫
レモンバーベナの葉を収穫する
レモンバーベナは、株が充実して大きくなった来た段階からは、葉を収穫することが出来ます。
まだ株が小さくて茂る葉の量も少ない状態では葉を収穫せずに、まずは株を大きく育てることを優先させましょう。
葉の収穫方法は、写真のように枝ごと葉を収穫するようにします。
必要な分だけ葉を摘んで収穫することも出来ますが、樹形を整えるように枝を軽く剪定しながら葉の収穫を行う方法が賢明と言えます。
収穫した葉は、軽く流水で枝や葉に付いている汚れを落としてから、料理などで使うようにします。
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レモンバーベナの葉を乾燥させる
レモンバーベナの葉をドライで保存する
収穫したレモンバーベナの葉は、乾燥させて保存することが出来ます。
まずは、収穫した葉の付いた状態の枝を流水で軽く洗い流し、枝葉に付着した汚れを取り除きます。
次に枝葉を手に持ち軽く振って余分な水分を飛ばし、新聞紙の上に等間隔に広げて水気がある程度飛ぶまで乾燥させます。
または枝や葉に付いている水分を、キッチンペーパーなどである程度ふき取ります。
水気はなるべく短時間で飛ばすように心掛けましょう。
水分が付着した状態で長い時間放置すると、隣り合う葉がくっついてしまったり、夏場では収穫した葉が蒸れてしまうこともありますので注意が必要です。
水気を飛ばしたら、茎を複数本まとめて縛り、逆さ吊りにして直射日光の当たらない風通しの良い軒下や室内で乾燥させます。
乾燥後は茎から葉を丁寧に外して葉のみ保管します。
葉は、煮沸消毒をしたジャム瓶などに食品保存用の乾燥剤と共に保存します。
保存した葉は、必要な時に必要な分量だけを取り出して、ハーブティーなどで利用することが出来ます。
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レモンバーベナの固形肥料
レモンバーベナの株に追肥を与える。
レモンバーベナには定期的に肥料を施す必要が有ります。
写真は緩効性の固形肥料を追肥として与えている様子になります。
株の周りを軽く掘って、固形肥料を撒きその上に土を軽く被せれば施肥は完了です。
レモンバーベナは、3月、6月、9月あたりが追肥には最適な時期となりますので、これらの月を目安に追肥を与えるようにします。
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レモンバーベナに液肥を与える
液体肥料は固形肥料の補助として与えるようにします
レモンバーベナの栽培では固形肥料の他に、液体肥料を補助的に与えることが望ましいです。
ベジフル液肥は、ハーブ栽培はもちろん野菜や果樹の栽培に適した住友化学園芸の液体肥料になります。
液肥を与える時期は、梅雨時の長雨の頃や猛暑が続く夏バテの時期など、株が疲弊して体力が奪われ、樹勢が弱まっている頃に与えることが効果的です。
液肥は固形肥料の様な持続性はありませんが、速効性に優れていますので疲弊した株に短期間で早く栄養分を届けることが出来ますので、株の健康状態を確認しつつ液肥を上手に使うことが大切です。
液肥の栄養分を吸収した株は、短期間で体力を取り戻し、再び丈夫で健康的に育ってくれますので、固形肥料とは別に、液体肥料を栽培の補助として上手に活用しましょう。
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レモンバーベナの冬越し
レモンバーベナの越冬
レモンバーベナは、冬を越えて栽培を継続することが出来ます。
写真は、まさに越冬中のレモンバーベナの株の様子になります。
葉は全て枯れ落ちています。
冬季では、緑色の葉は全て枯れ落ち、枝のみが残る状態になります。
株は休眠状態になりますので、葉が茂ることもなければ枝が伸びることもほぼ無くなります。
見た目では枯れ果ててしまっているように見えますが、地中では白い根は健在ですので、枯れてしまったと勘違いをして栽培を終わらせてしまわないように注意が必要です。
冬季の水やりは、土の表面が乾ききる前に、鉢底から水が少し流れ出て来る程度の分量を与えるようにします。
水やりの頻度は、毎日同じ時間に必ずと言う訳ではなく、あくまで土の表面が乾ききる前に水を与えるサイクルを守ることが大切です。
やがて春になり気候が安定して来ると、枝から葉が芽吹いて来ます。
レモンバーベナはもともと南米原産で、暖かい気候を好む植物になりますので、気温が高くなるにつれて葉が芽吹き出し、段々と葉が茂ってきます。
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レモンバーベナの剪定
レモンバーベナの枝を剪定して樹形を整える
レモンバーベナは定期的に枝の剪定をすることが大切です。
写真は樹形が乱れてきたレモンバーベナの株の様子です。
鉢から枝が垂れるようにしてはみ出てしまっている状態です。
また、株元が少し混みあってきましたので、株元にも新鮮な空気が流れやすいように、蒸れ防止のための剪定を施す必要が有ります。
それでは早速、葉の収穫を兼ねつつ枝の剪定をして、樹形をすっきりさせてみようと思います。
写真は剪定後のレモンバーベナの鉢植えです。
株元までさっぱりして株全体に日が当たりやすくなりました。
このようにして枝が伸び放題になった株には定期的に剪定を施して手入れをしてあげるようにします。
枝の剪定は、葉の収穫も兼ねて行えますので、株全体に陽射しが満遍なく当たるように樹形を整えながら枝を落としていきましょう。
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レモンバーベナの増やし方
レモンバーベナの挿し穂を育てる
レモンバーベナは挿し木で増やすことが出来ます。
水挿しで栽培後、挿し穂から根が伸びてきてから挿し木にしました。
写真は、十分に根を伸ばした状態の挿し穂を3号の素焼きの鉢に挿し木した写真です。
このように発根して十分に根が伸びた状態の挿し穂を利用して挿し木を行えば、
挿し木の成功率は飛躍的に高まりますので、挿し穂は発根するまで水挿しで栽培をして、根がある程度伸びてきた段階で挿し木をするようにすれば、挿し木は成功しやすくなります。
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レモンバーベナの害虫対策と病気治療
アブラムシとうどんこ病の予防
レモンバーベナは、生育旺盛で害虫や病気に強いハーブ品種になりますが、それでも日当たりが悪かったり、風通しが悪かったりするような栽培環境では、害虫の被害に遭ってしまったり、葉に病気が発生してしまうこともあるかと思われます。
アブラムシやハダニは、日当たりが悪い場所や、湿度が高く風通しの良くない場所で発生することが多いので、害虫や病気の被害に遭う前に栽培環境を整えることが重要です。
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レモンバーベナのハーブティー
フルーティーなレモンバーベナの香り
収穫したレモンバーベナの葉は、ハーブティーにして楽しむことが出来ます。
レモンバーベナの葉は、レモンを想わせるフルーティーな香りが特徴になります。
爽やかな風味はハーブティーとの相性が抜群で、他のハーブの葉とブレンドして楽しむことも出来ます。
レモンバーベナのハーブティーに、ステビアの葉を加えて天然の甘みを加えたり、
オレンジピールを加えてフルーティーさをアップさせたり、ミルクを加えると、ティーの味がまろやかになり飲みやすくなります。
ハーブティーには耐熱グラスのティーポットとカップ&ソーサーがおすすめです。
透明のガラス製では、ハーブティーの色味も楽しめますので、耐熱グラスのハーブティーセットがあると、よりハーブティーを楽しむことが出来ます(笑)
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