山椒の育て方 朝倉山椒と葉サンショウの栽培

山椒の育て方 朝倉山椒と葉サンショウの栽培

山椒を鉢植えで育てる

Sansho (Japanese Pepper)

山椒の苗を購入して山椒の栽培を継続しております。
山椒はミカン科 サンショウ属 に分類される落葉低木になります。
ハーブかスパイスか果樹か、属するカテゴリーが難しいところもありますが、このページではハーブのカテゴリーに掲載しております。

栽培している品種は、一株でも実が結実する朝倉山椒と、雌雄株どちらかは花が咲くまで判別が難しい葉サンショウとを栽培しております。
葉サンショウの栽培はそれほど難しくはないと言われていますが、朝倉山椒に関しては株が充実するまでは少し難易度が高いようです。

この項では山椒の育て方を勉強しながら、栽培のポイントや気付いた点などを掲載しております。
実際に苗の植え付けから実の収穫や葉の収穫に至るまでを、観察記録の写真を撮影しながら栽培を継続中です。
皆さんの山椒栽培の一助に慣れれば幸いです。

山椒の苗の植え付け

葉サンショウの苗の植え付け
葉サンショウの苗の植え付け

さて、それでは早速苗の植え付けに取り掛かります。
葉サンショウも朝倉山椒もともに8号のテラコッタ(素焼きの鉢)に植え付けました。

植え付けには一般的な野菜などに使う園芸用土を使っています。
鉢底には鉢底ネットを敷いてから、鉢底石を適量入れています。
鉢底石は排水性が良くなりますので、土を入れる前に鉢底石を入れておくようにします。

山椒は根が弱いので、苗の植え付け時にはポットから出した根鉢は崩さずに、根に土が残ったままの状態で植え付けをします。
株は環境の変化による影響を受けやすく、株に負担がかかると枯れてしまうこともあるようなので、植え付けは慎重に行いましょう。

苗の植え付けが完了したらたっぷり水を与え、日当たりが良く風通しの良い環境で栽培スタートです・・・
と言いたいところですが、山椒は真夏の強い陽射しには弱く、生育には半日陰の湿潤な土壌を好むようなので、長時間強い直射日光に当たらず、そして適度に湿り気のある湿潤な環境が良いかと思います。

とりあえず、直射日光に長時間当たらないような軒下付近に鉢植えを置いています。
また、湿潤と言えるような環境はなかなか難しいので、鉢植えの水切れには注意しています。

半日陰、そして湿潤という点に気を配る必要があるところが一般的な植物と違う点ですね。
湿潤を好むとは言え、川辺に生えるような植物ではないので、適度な湿度が好ましいかと思います。
特に乾燥を嫌うようなので、それらのポイントを考慮しながら栽培を継続中です。

山椒の葉

葉山椒の若葉「木の芽」
葉山椒の若葉「木の芽」

山椒の葉は互生に葉を付け、長さは10cmくらいに育ちます。
葉縁は鈍鋸歯になります。
葉には油点があり、葉を揉むと山椒特有の香りがあたりに漂います。

葉柄の基部には鋭い棘が2本ずつ対生して付くのが葉サンショウの特徴になりますが、朝倉山椒では棘の無い棘無し品種が一般的なようです。

春に採れる若葉は「木の芽」と呼ばれ、鮮やかな緑色をしており香りも良いため、焼き物や煮物、汁物、炊き込みご飯などの和食料理で添えられることが多いです。

山椒の花

山椒の花は4月から5月が開花の時期のようです。
まだ植え付けたばかりなので一輪も咲いていません(笑)

花の色は淡い黄色で直径は5mm程度のようです。
雌花には2本の角のような雌しべが突き出すようです。

雄木の花の蕾は花山椒として食用にされるようです。
雌木は花が結実すると実が出来ますので、緑色から赤くなり、やがて果皮が弾けると黒い色をした種子を採ることができるようです。

花や実の写真は開花次第、撮影して掲載しようと思います

山椒の実の収穫

山椒の実は、雌木の花が結実しなければ収穫をすることができないようです。
そのため、葉サンショウの場合、雄木と雌木の二株を同時に栽培しなければなりませんが、朝倉山椒は一株でも実を付けるようなので、実の収穫を楽しみたい場合は朝倉山椒を育てることが一般的です。

山椒の実は初めは緑色で熟すと赤く変色します。
実山椒は、山椒の未成熟な若い実のことを言い、実山椒を料理で楽しみたい場合は実が青い時期に収穫します。
実サンショウの収穫時期は一般的には6月頃になります。

赤く熟した山椒の実の外皮を乾燥させて粉末にしたものが粉山椒になります。
粉山椒は鰻の蒲焼でお馴染みのスパイスになります。

山椒の肥料

山椒の追肥は、1月から2月ごろに寒肥(かんごえ)として与えるようです。
また、お礼肥として、開花後や実の収穫後に追肥を与えることも有効なようです。

追肥に関してはいろいろと調べてみましたが、山椒はそれほど肥料を必要としないようなので、株の生育具合を観察しながら与えるようにした方がよさそうですね。
肥料の与え過ぎも良くないようなので、緩効性の固形肥料を冬季に一度与えるようにしてみます。

お礼肥としては、液体肥料を中心に与えてみようと思います。
追肥に関しては、実際に栽培しながら株の様子を観察しつつ追記していきます。

山椒の枝の剪定

山椒の剪定は冬季に行うようにします。
冬には葉が落ちる落葉樹になりますので、樹形の確認が取りやすい1月から3月の間の冬剪定が基本です。

剪定は、混みあっている枝や樹形を乱すような飛び出た余分な枝を剪定して落とし、風通しが良く全体的に日が届きやすくなるように樹形を整える剪定が有効です。
但し、強剪定は禁物なようです。
強い剪定をすると株に大きな負担をかけてしまうこともあるようなので、剪定は軽めが基本のようです。

山椒の増やし方

山椒は、挿し木で増やすことができます。
挿し木では、まず水挿しを使って挿し穂を暫く栽培してから土に挿す方法が成功率が高くなります。

土は赤玉土小粒、または鹿沼土小粒がおススメですが、挿し木に適したブレンドがされている挿し木用の土も扱いやすいです。
挿し穂を使った挿し木の様子は現在栽培中なので、追って追記していきます。

山椒の冬越し

山椒は鉢植えでもそのまま屋外で越冬することが出来ます。
もともと東アジアが原産地とされておりますので、日本の気候に適した植物と言えますので、
冬越しもそれほど気を使う所は無いように思えます。

冬季では葉が全て落ちる落葉樹になりますので、枝の剪定も冬季に行うことが一般的な剪定方法になります。

山椒の害虫対策

山椒に付く害虫と言えばチョウ目の幼虫ですね。
知らないうちに卵を産み付けられて、気が付くと葉が芋虫の食害にあって丸裸にされそうになることもあります。
春先の蝶が活発に飛び回る時期は特に注意が必要です。

山椒を食用として栽培する場合、薬剤を使って芋虫を駆除することはできませんので、蝶の幼虫は見つけ次第、取り除くことが一般的です。
幼虫がまだ小さい内に、そして葉が大きく食害されてしまわぬように葉の様子を日々、観察することが有効な対策となります。

蝶の幼虫は初めは小さくても、どんどん大きく成長して来ますので、小さなうちに葉から取り除くことが肝心です。
大きく成長してしまうと、葉をあっという間に丸裸にされてしまいますので、苗の植え付けを行って間もない頃は特に注意が必要です。

山椒の病気の予防と治療

山椒は病気に強い印象があります。
今までの栽培でも目立った病気の発生は今現在ないように思えます。

それでも湿潤な環境を好む植物になりますので、白絹病などの高温多湿な環境下で発生する病気にかかってしまうこともあるかと思いますので、今後、葉や幹に病気が発生した際には随時、加筆していきます。

山椒を使った料理

山椒を使った料理と言えば、和食に添える葉サンショウの葉は特に有名ですね。
春に採れる若い葉は「木の芽」と呼ばれ、焼き魚などの和食に添えることでも知られています。

花山椒は雄木の花の蕾を食用にするようです。
実山椒は、熟す前の青い実を食材として扱い、ちりめん山椒や佃煮などに調理して美味しくいただけます。
粉山椒は、熟した赤い実の果皮を乾燥させて粉末にしたもので、ウナギのかば焼きに振りかけるのが有名ですよね。
その他にも粉山椒はスパイスとして扱われますので、焼き鳥などにも相性が抜群です。

葉も、花の蕾も、実も食べられる山椒は、和食によく合う薬味でありスパイスでもあります。


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