ジンジャーミントは、たくさんあるミント品種の仲間のひとつです。
ミント品種としては、コーンミントとスペアミントの交雑種のようで、学名は、「Mentha x gracilis ‘Variegata’」になるようです。
欧米では、ジンジャーミント(Ginger Mint)の他に、「Redmint」「Scotchmint」「Scotch Spearmint」とも呼ばれているようです。
レッドミントの名前の由来は、茎が赤みを帯びていることに由来しています。
また、ジンジャーミントには葉に黄色い斑が入る品種もあるようです。
ジンジャーミントは、品種名の通りショウガを思わせるスパイシーな香りが特徴になります。
そのため、チューインガムやキャンディのフレーバーとして使用されたり、ジンジャーミントのハーブティーはもちろんサラダなどでも使われるようです。
この項では「ジンジャーミント」の育て方を、年間を通した栽培記録写真とともに、詳しく記載して行こうと思います。
目次
- ジンジャーミントの苗の植え付け
- ジンジャーミントの花
- ジンジャーミントの葉の収穫
- ジンジャーミントの葉の乾燥方法
- ジンジャーミントの剪定方法
- ジンジャーミントの肥料
- ジンジャーミントの害虫駆除と病気の治療
- ジンジャーミントの冬越し
- ジンジャーミントの増やし方 株分け
- ジンジャーミントの増やし方 挿し木
- ジンジャーミントのハーブティー
ジンジャーミントの苗の植え付け
園芸屋さんで購入したジンジャーミントの苗を、早速、陶器の鉢に植え付けました。
植え付けを行った時期は、4月の初旬になります。
この時期は、植物の苗の植え付けには最適な時期となりますので、通常は春に苗を植え付けることが推奨されます。
植え付けに使用した鉢は、6号サイズの素焼きの鉢です。
用土は一般的な花や野菜などで使われている園芸用土を使用しております。
また、赤玉土や鉢底石などは使用せずに、普通の園芸用土のみで植え付けています。
赤玉土や鉢底石などは、水やりの際に水はけを良くするために使用されますが、ジンジャーミントの栽培では株の更新を定期的に行いますので、その都度、株を植え替える作業が出てきますので、筆者の場合は特に赤玉土や鉢底石等は、あまり使いません。
さて、ジンジャーミントの苗の植え付け完了後は、たっぷり水を与えて風通しが良く日当たりの良い場所に鉢を置いて栽培スタートです。
目次へ戻る
ジンジャーミントの花
ジンジャーミントは、白色(薄い紫色)の小さな花を、茎先端あたりの葉の付け根にたくさん咲かせます。
通常、ミントの栽培では花を咲かせることはあまりしませんが、一度くらいは花を咲かせて観賞することも栽培の楽しみになります。
さて、ミントの栽培では株を大きく育てることと、葉の収穫がメインの栽培となりますので、花を咲かせるためのエネルギーを株に消費させないことが肝心です。
一般的な植物は、花を咲かせて種子を残し、子孫を残すという生育のサイクルになりますが、葉の収穫を主とする植物の栽培では、子孫を種で増やすと言うことはあまりしません。
種で子孫を増やすよりも、挿し木や株分けで株を増やす方が、確実な方法といえます。
そのため、開花、結実のために株に余計なエネルギーを消費させてしまい、葉の収穫量に影響を及ぼしてしまう前に、花は花芽が付いた時点で摘み取ってしまうことが賢明です。
また、花芽を摘み忘れて花が開花してしまっても、早めに花を茎ごと切り取るようにしましょう。
目次へ戻る
ジンジャーミントの葉の収穫
ジンジャーミントの葉は、茎ごと葉を収穫する方法が一般的です。
葉を茎ごと収穫すれば、一気にたくさんの葉を収穫することができますので、剪定も兼ねつつ葉の収穫を行うようにします。
茎ごと収穫した葉は、流水で泥や埃を洗い流してから料理などで使うようにします。
また、収穫した葉を乾燥させて、ドライな状態で保管すれば、収穫のできない冬季でもジンジャーミントの葉を料理やハーブティーなどで楽しむことができるようになります。
目次へ戻る
ジンジャーミントの葉の乾燥方法
収穫したジンジャーミントの葉は、乾燥させて保存することが出来ます。
葉の乾燥には、自然環境で乾燥させる方法と、電子レンジを使って短時間で乾燥させる方法とがありますが、自然乾燥はそのまま干していれば自然に葉が乾燥しますので、自然乾燥は作業としては楽ですね。
葉の自然乾燥の方法は、茎ごと収穫した葉についている土や埃などを、流水で優しく洗い流し、新聞紙などの上に広げて余分な水気を飛ばします。
茎や葉に付いた水分がある程度乾燥したら、次に茎を数本ごとにまとめて縛って、逆さ吊りにして乾燥させます。
洗濯ハンガーを使うと、逆さ吊りにして乾燥させやすいので、洗濯ハンガーはお勧めのアイテムです。
葉の乾燥は、室内で風通しが良く、直射日光の当たらない場所で乾燥させます。
葉の乾燥の目安は、葉を触ってみてパリパリと音がして簡単に葉が崩れる程度が目安となります。
後は、茎から葉の形をなるべく崩さないように外して、煮沸消毒をしたジャム瓶などに食品保存用の乾燥剤と共に保存するようにします。
目次へ戻る
ジンジャーミントの剪定方法
ジンジャーミントの栽培では、葉の収穫も兼ねて定期的に剪定を行い、樹形を整えることが大切です。
写真は、剪定前のジンジャーミントの鉢植えです。
株元が混み合うほどに茎が伸び放題で、鉢からはみ出してしまった茎の様子も伺えます。
樹形を整えるために、鉢のサイズに見合った大きさに剪定をして、茎を数本刈り取ろうと思います。
刈り取った茎と葉は、そのまま収穫にまわします。
写真は、茎を剪定して刈り取った後のジンジャーミントの鉢植えです。
株元の茎の混み具合も解消されて、すっきりしました。
株元に新鮮な空気が流れやすくなると、病気や害虫の発生を抑えることが出来ますので、株元は混み合わないように剪定することが大切です。
また、株元に日が届きやすくなる効果もありますので、株元から新たに若い芽が伸びてきて育ちやすくなります。
目次へ戻る
ジンジャーミントの肥料
ジンジャーミントの栽培では、年間を通して適切な時期に肥料を与えることが大切です。
肥料を与える時期は、3月、6月、9月、あたりが適した時期となります。
追肥で与える肥料は、一般的には固形タイプの肥料を与えるようにします。
追肥を与える時期と、肥料の量は、用意した肥料の取扱い欄を参考にして、肥料を与える時期と、肥料の量とを、記載通りに与えるようにしましょう。
マイガーデンベジフルは、鉢植えの用土の上に肥料をばらまくだけで、肥料の有効成分が株に届きますので、追肥作業の負担を大いに軽減してくれます。
マイガーデンベジフルの有効成分は、約3ヶ月から4ヶ月ほど、効果が持続しますので、3月、6月、9月、を目安に鉢植えに追肥を与えるようにします。
目次へ戻る
ジンジャーミントの害虫駆除と病気の予防
ジンジャーミントに限らず、一般的なミント品種の栽培では害虫の被害にあうことは少ないと思います。
それでもチョウ目の幼虫による葉の食害に合うこともありますので、アオムシなどの害虫は見つけ次第取り除くようにします。
特に葉を料理などに使う場合は、葉をしっかり水洗いして芋虫などの害虫が付いていないかをよく確認しましょう。
葉が病気にかかってしまうこともあまり印象にありませんが、葉が病気にかかってしまうこともあると思いますので、病気の予防には日当たりが良く風通しの良い環境で栽培をすることが有効です。
目次へ戻る
ジンジャーミントの冬越し
ジンジャーミントは、他のミント品種と同様に多年草に属するハーブになりますので、冬を越えて栽培を継続することが出来ます。
冬季では、株は休眠状態となり株の成長はほぼ止まります。
そして地表部の茎や葉は部分的に枯れることもありますが、地中では白い根がしっかりと生きておりますので、株が枯れてしまったと勘違いをして栽培を終了させてしまわぬように注意しましょう。
冬の時期の手入れとしては、水やりくらいですね。
水を与える頻度は、夏の時期とは違い、毎日水を与える必要はありません。
水を与える目安は、土が乾燥しきってしまう前に、鉢底から少し流れ出てくる程度の水を与えるようにします。
冬季では、水を与え過ぎてしまわぬように注意しながら、株の越冬を見守りましょう。
写真は、冬越し後のジンジャーミントの鉢植えになります。
春先から気温の上昇とともに気候が穏やかになると、地中から新芽がぽつぽつ伸び始めます。
新しい若い芽は、今後すくすく勢いよく伸び始めます。
このように、ミントの株は冬季は休眠状態となり、成長はほぼ止まりますが、やがて来る春には再び茎が勢いよく伸び始めます。
目次へ戻る
ジンジャーミントの増やし方 株分け
ジンジャーミントは、株分けで増やすことが出来ます。
株分けは、鉢植えで育てている場合に行いやすいです。
鉢植えでの栽培では、栽培日数の経過とともに株は必ず根詰まりを起こしますので、根詰まりの解消のために株を分けて、新たに植え替える方法が一般的です。
目次へ戻る
ジンジャーミントの増やし方 挿し木
ジンジャーミントは、他のミント品種と同様に挿し木で増やすことが出来ます。
挿し木はカットした茎(挿し穂)を土に挿して株を増やす方法になりますが、挿し穂は水挿しを使ってある程度の期間、栽培した挿し穂を挿し木として使うことを推奨します。
親株より切り取った挿し穂を、水挿しを使ってしばらく育てていると、やがて切り取った付近の茎から新たに根が伸び出してきます。
そして十分に発根した挿し穂を土に挿すようにすると、挿し木の成功率が高くなりますので、挿し木で使う挿し穂は、水挿しを使ってある程度発根した物を挿し木するようにしましょう。
目次へ戻る
ジンジャーミントのハーブティー
ジンジャーミントの葉は、ハーブティーとして楽しむことができます。
ハーブティーでは収穫したてのフレッシュな生の葉でも、乾燥させたドライな葉でもハーブティーで使うことが出来ます。
また、ハーブティーでは耐熱ガラス製のティーポットとカップ&ソーサーが使われます。
透明なガラス製のティーポットとカップは、ハーブティーの色を見た目でも楽しむことができますので、ハーブティーには透明な耐熱ガラス製の道具がお勧めです。
ジンジャーミントのハーブティーは、生姜に似た風味を楽しむことができますが、そこへステビアの葉を加えて甘みを加えてみたり、ミルクの飲みやすさを加えてみたり、ハーブティーはいろいろな種類のハーブをブレンドして楽しむことも出来ますので、自分好みのハーブティーのブレンドを試しながらレシピを楽しむこともお勧めです。
目次へ戻る