ブラックカラントの育て方 カシスの栽培方法

ブラックカラントの育て方 カシスの栽培方法

ブラックカラントは、スグリ科 スグリ属 に属する果樹になります。
クロスグリ(黒酸塊)、クロフサスグリ、カシス、などとも呼ばれており、英語読みでは「ブラックカラント」、フランス語読みでは「カシス」と呼ばれております。

樹形は落葉低木になり、樹高は1.5メートル程度にまで育つようです。
果実は小さな濃い紫色の球形で、房のように連なって実がなります。

ブラックカラントの鉢植え
ブラックカラントの鉢植え

ブラックカラントは、レッドカラントと同様に、病気や害虫に強く、育てやすい植物になり、特にヨーロッパでは人気のある果樹になります。
ブラックカラントの実は、酸味が強く生食向きではありませんが、ジャムなどに加工して食べることが一般的です。
また、ブラックカラントの実を使ったカシスソーダは、特に人気のあるドリンクになります。

 

目次

ブラックカラントの植え付け

ブラックカラント(カシス)の新苗を、園芸店で購入して早速プラスチックタイプのプランターに植え付けました。
スクエアポットのサイズは、30cm角で高さは約25.5cm、土の容量は11リットルほどになります。

ブラックカラントの植え付け
ブラックカラントの植え付け

植え付けに使用した用土は一般的な野菜や花用の用土を使用しました。
また、鉢にはあらかじめ鉢底石を敷いておき、水はけを良くするようにしております。

育て方としては、ブラックカラントは、基本的には日当たりの良い場所を好みますが、真夏の強い日射しは避けるようにします。
ブラックカラントの栽培は、ベリー類の栽培方法と同様に日当たりが抜群に良い環境よりも、木漏れ日が当たるような環境の方が適しており、そして風通しが良い場所を好みます。

植え付けが完了したら後はたっぷり水を与えて植え付け作業は完了です。
株の大きさとカシスの実の収穫量は比例しますので、まずは株を大きくすることを意識して栽培を継続させましょう。

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ブラックカラントの花

ブラックカラントは、春に花が開花します。
ラズベリーなどのベリー類には二季成り性の品種があり春と秋の二回、開花して結実しますが、ブラックカラントは春にのみ開花しますので、結実した実の収穫は春のみになります。

また、ブラックカラントは自家受粉するため、1品種でも受粉、結実は可能ですので、2品種同時に植え込む必要はありません。
花は開花後、昆虫たちの力を借りて受粉し、結実します。
受粉した花はやがて結実して、緑色をした球形の実を付けます。

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ブラックカラントの実の収穫

ブラックカラントは、開花後、結実すると緑色の丸い実を付けます。
やがて実が熟しだすと緑色から濃い紫色へと変わってきます。

ブラックカラントの実
ブラックカラントの実

濃い紫色をした実から順に摘むようにして収穫します。
収穫した実をまとめて加工したい場合は、収穫ごとに冷凍して数がまとまってきた段階で、解凍してジャムなどに加工するようにします。

株が大きく育つと、たくさんの房状の実が収穫できるようになります。
ブラックカラントは、二季成り性ではない為、春にのみ実が結実します。
そして、ブラックカラントは自家受粉するため、1品種でも受粉、結実は可能ですので、2品種同時に植え込む必要はありません。

実はそのままでは酸味が強いので、ジャムなどに加工して食用として保存することが一般的です。
収穫した実は、カシスソーダのドリンクとして、またはジャムなどに加工して食べることが人気があります。

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ブラックカラントの葉

ブラックカラントの葉の写真です。
葉はレッドカラントとほぼ同じ形になります。

ブラックカラントの葉
ブラックカラントの葉

葉はカエデに少し似ていてスグリ属特有のギザギザした葉になります。
葉厚は、どちらかというと薄いです。
株が大きく育つと、健康的な緑色の葉をたくさん付けます。
健康的な葉が多く茂るほど、実の収穫量の増加に繋がりますので、葉の茂り具合も株の充実度を図るうえでの目安になります。

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ブラックカラントの剪定

ブラックカラントは、落葉低木に属しますので樹高は1.5メートル程度まで育ちます。
樹勢はそれほど強くはありませんので、剪定は冬に樹形を整える感じで行います。

鉢植えでの栽培では、それほど剪定の必要は無いと思いますが、株元が混みあってきたリ、樹形が均等性を欠くような場合は、剪定を行って樹形を整えると効果的です。
剪定を行う時期は、冬の時期が適しておりますので、勢いのある若い枝を残すようにして、樹形を管理します。

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枝の冬剪定

鉢植えで栽培しているブラックカラントの冬剪定後の樹形です。
苗の植え付けからかれこれ6年ほど経過しました。
樹高は約100センチメートルになります。
株もすっかり充実していますので、今年はより多くの実の収量が見込めると思います。

冬剪定後のブラックカラントの鉢植え
冬剪定後のブラックカラントの鉢植え

ブラックカラントの剪定は冬季に行うことが基本です。
枝の剪定は、実の付きが悪くなってきた古い枝を根元からカットして、新たに株元から伸び出した枝を、主要な枝として残すように枝の更新を剪定と同時に行っていきます。
また、絡むように伸びるからみ枝や、細くて弱々しい枝なども剪定して樹形を整えていきます。

これまで何回かは根詰まりを解消するために春先に植え替えを行ってきましたが、鉢の大きさは変えずに、根鉢を軽くほぐし、土を新しい土に変え、元の鉢に株を植え直している感じです。

通常は植え替えを行う場合、元の鉢のサイズよりもさらに一回り鉢を大きくして行くことが植え替えの基本ですが、栽培スペースが限られている場合は、鉢を少しづつ大きくしていくことは困難なので、根鉢をほぐしつつ新しい土に変えながら、元の鉢に植え直す栽培のサイクルとなります。
そのようにして一応株の更新を行いながら栽培継続中です。

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ブラックカラントの肥料

ブラックカラントには、定期的に追肥を与えるようにします。
追肥を行うか行わないかで、実の収穫量に断然、違いが出ますので、肥料は適切な量を適切な時期に与えるようにします。

実の収穫量を上げる為にも追肥をシーズンに合わせて与えていきます。
新苗の植え込み時に、一般的な花や野菜用の園芸用土を利用した場合、園芸用の用土には元々肥料成分が含まれている物が多いので、約2カ月ほどは、追肥の必要はありません。

緩効性の固形肥料の追肥を与える時期の理想としては、3月、6月、9月、辺りが固形肥料の追肥を与える時期としては最適です。
これらの月を目安に固形肥料の追肥を与えるようにしましょう。

また、株の状態を観察しながら液体肥料を補助的に与えることも有効ですので、生育期には液肥も与えるとより効果的かと思われます。

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ブラックカラントの害虫対策

ブラックカラントの栽培ではカイガラムシの害虫被害に遭うことがあります。
カイガラムシは、日当たりが悪かったり風通しの良くない環境での栽培時にカイガラムシが発生しやすくなります。
カイガラムシは、初めは少なくても段々と大量発生してしまうこともあります。

カイガラムシの発生を防ぐには、日当たりの良さと風通しの良さが影響して来ますので、整った環境で栽培ができるように、鉢植えの場所を工夫することが大事です。
また、鉢を数日おきに回転させて、360度陽射しが均等に当たるように管理することも、カイガラムシ対策として有効です。

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ブラックカラントの病気の予防

ブラックカラントは、病気に強い印象がありますので、特にこれと言った病気にかかったことは今のところは無いです。
病気の予防には日当たりが良く風通しの良い環境で栽培をすることが有効です。

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ブラックカラントの冬越し

ブラックカラントは、低木性落葉果樹になりますので、葉は、気温が低くなるにつれて変色して枯れだしますが、葉が落葉する季節を迎えても枯死することなく冬を越えて栽培を継続できます。

ブラックカラントの冬越し
ブラックカラントの冬越し

また特別な寒冷地以外では、鉢植えでの栽培でも耐寒性がありますので屋外で冬越しは可能です。
越冬させるために特別にマルチングなどを施す必要はありません。
水やりの頻度は、土が乾燥しきる前に、多めではなく鉢底から少し流れて来る程度の水を与えてあげれば十分です。

冬季では株は休眠状態になり成長はほぼ止まりますが、冬越し後、枝から一斉に葉が芽吹いてくる様子は、株の生命力が感じられ、春の訪れを予感させてくれます。

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ブラックカラントの増やし方 挿し木

ブラックカラントの増やし方は、挿し木で増やすことができます。
挿し木で利用する挿し穂は、水挿しを使って発根させた後、挿し木をすると成功率は高くなります。
そのため、親株から切り取った挿し穂を初めから土に挿すのではなく、
水挿しを使って挿し穂からある程度、根を伸ばした後に、土に挿すようにすると根付きやすくなります。

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