バラの育て方と品種の紹介

バラの育て方と品種の紹介

バラの育て方

バラ栽培のススメ

バラの栽培は多くのガーデナー、趣味の園芸家にとって、興味のある植物だろうと思います。
バラの育て方は難しいとよく耳にすることがありますが、基本的な栽培のポイントさえ抑えてしまえば、
一般的な多年草などと同様に、栽培方法はそれほど多くは変わりません。

十分に日当たりの良い場所で栽培を始めれば、株はどんどん充実して大きく育ち、
病気にも強く成長してくれます。
そして春と秋の二回、咲く四季咲きの品種が多いので、バラの開花のシーズンは春と秋の年二回、
楽しむことができるのも、バラ栽培の大きなポイントになります。

また、バラは地植えで栽培できることはもちろん鉢植えでの栽培も十分に楽しめます。
木立ち性の品種の場合は樹形を綺麗に整えながら栽培を楽しめます。
つる性のバラ品種の場合は、オベリスクやアーチなどに枝を誘引して仕立てを楽しむことができます。

このページでは、「零製作所ブログ」が実際に栽培しているバラの種類を、
品種ごとにご紹介しております。
始めてバラの栽培をする方はもちろん、ベテラン園芸家の方まで、
薔薇栽培の一助に慣れれば幸いです。

目次

バラ栽培のポイント

バラを鉢で育てる

私の場合は、栽培スペース的な問題で、地植えで育てることが少し困難な為、
テラコッタなどの鉢で栽培することを選びました。
鉢でバラを育てるメリットは、小スペースでも栽培が楽しめることはもちろん、
手入れ作業がしやすいことや、管理がしやすいことが挙げられます。

鉢で栽培する場合は、樹形の大きさをコントロールする必要があります。
バラに限らず月桂樹やレモンなどの果樹もそうですが、
鉢の大きさに対して株が大きすぎることは好ましいとは言えません。

その為、鉢でバラを栽培する場合は、鉢の大きさに合った樹形の剪定が必要になります。
バラの剪定は、簡単ではありませんが、それほど難しくもありませんので、
バラ栽培の経験を積みながら試行錯誤することが大切です。

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バラ栽培の鉢の種類

鉢植えでのバラの栽培

当サイトで紹介しているバラの栽培は、主に鉢植えでの栽培に関する情報が多いです。
鉢植えでの栽培は、地植えに比べて、限られた庭の広さ、栽培スペースを上手に使った栽培ができます。

地植えでは、一度植えてしまうとバラを鑑賞する景観を変えることが困難になりますが、
鉢植えでは鉢を動かすことが簡単に出来ますので、バラの生育状況によって鉢植えを並べ替えたりすることが出来ますので、見慣れたバラの景色を変えて気分転換することが容易にできます。

また、剪定や誘引、病害虫の予防や追肥の作業も、鉢植えでは作業の負担を軽減することが出来ますので、
地植えに比べて鉢植えでの栽培は、いろいろとメリットが豊富です。

さて、バラの新苗の植え付けにはテラコッタ(素焼きの鉢)の八号鉢を使うことが多いです。
バラの新苗は、8号のサイズが植え付けには丁度良く収まりますので、素焼きの8号鉢を植え付けには推奨します。
そして素焼きの鉢は、通気性、排水性、そして吸水性に優れますので、バラの新苗の栽培には最も適した鉢だと言えます。

新苗の植え付けから数年も経つと、バラの株は大きく成長していることと思います。
株が大きく成長して来ると必ず根詰まりを起こしますので、株の成長具合と健康状態を観察しながら植え替えをする必要があります。
植え替えでは8号鉢よりも大型の鉢が必要になりますので、大型の鉢はプラスチックタイプのプランターを使っています。

実際に薔薇の植え替えに使っている鉢は、丸型のプラスチックタイプのプランターで、
30型、土の容量は12リットル、直径30cmで、高さは31.3cmの丸型プランター、
35型、土の容量は17リットル、直径35cm、高さは34cmの丸型プランター、
36型、土の容量は20リットル、直径36cm、高さは37.5cmの丸型プランター、
などのサイズのプラスチックタイプのプランターを使っています。

これ以上のサイズになると、鉢植えだとしても手入れや管理が少し大変になりますので、
更に大きな鉢で栽培をするならば、地植えで育てた方が賢明な気がします。

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培養土を使ったバラの栽培と古い土の再生方法

バラの栽培には主に、バラの栽培に適した配合がなされた培養土を使っています。
住友化学園芸では「マイローズ ばらの培養土」が販売されているように、
バラ栽培では、園芸会社からたくさんの種類のバラ専用培養土が市販されております。

バラ栽培に適した培養土では、株をしっかりと支えてくれる赤玉土が基本用土となっています。
補助用土としては、堆肥、腐葉土、鹿沼土などがバランスよくブレンドされていて、
保水性と排水性、通気性など、バラの栽培で必要な要素を備えた培養土の配合が基本になります。

バラにはバラに向いた培養土のブレンドがあるように、
植物の性質によって、健康的に育ちやすい用土を用意してあげることが重要です。
特にバラの栽培では、病気や害虫の被害に遭うことも多いので、
少しでもバラを健康的に育てるには、適した用土を使って栽培を始めることが大切です。

また、栽培日数が経過して来ると、どうしても植え付けで使用した土は古くなって劣化します。
古い土は株の健康状態に害を及ぼすこともありますので、新しい土へと交換する必要があります。

鉢植えのバラの根詰まりを解消するために植え替える作業時や、
鉢のサイズを変えるために植え直す、などと言った株の更新時に残った古い土は、
「土のリサイクル材」などを使って再生してリサイクルすることが出来ます。
古い土を再生してリサイクルすることは、脱炭素やSDGsへの取り組みにも繋がりますので、
地球にやさしいエコロジーなバラ栽培を心掛けましょう。

古い薔薇の土を再生してリサイクル

古い土の再生方法は、まずは古い土をブルーシートなどへ広げて天日干しをして、土に含んだ水分を飛ばして乾燥させます。
夏場では乾燥させた古い土は、黒いビニール袋に入れて少し水をかけ、蒸し焼きにして消毒します。
冬場では、乾燥させた古い土に熱湯をかけて消毒をし、更に霜と寒さで消毒をするようにします。

消毒をした土は、園芸用のふるいを使って古い根や鉢底石、肥料かすなどを取り除きます。
ふるいには荒目、中目、細目の三種類の網がありますので、
荒い目では、視認できるサイズの古い根などのゴミや、ネキリムシなどの幼虫、害虫を取り除きます。
細い目では細かすぎる土をふるい落とし、植物の栽培には不向きな細かい土を取り除きます。
再利用できる土は、中目や細目の上に残ったサイズの土を使います。

ふるいを使ってゴミなどを取り除いた土には、「土のリサイクル材」と「元肥」を混ぜて、
新たに培養土を作っていきます。
筆者の場合は、ハイポネックスの「土のリサイクル材」などのリサイクル材と、
住友化学園芸の「マイローズばらの肥料」を混ぜて、土を再利用することが多いです。

このように古い土を再生して新たにリサイクル、手作りした培養土は、
鉢植えの土が減って来た場合に、土を足すときに使ったり、植え替え時などで使うようにしています。
バラの新苗の植え付け時には市販されている培養土を使って、
株の植え替えや鉢に土を足すときには、手作りした培養土を使うなど、
市販さている培養土と、リサイクルして再生した培養土とを使い分けながら、バラの栽培を継続しています。

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バラの肥料と追肥

固形肥料をバラに与える

バラの栽培では適切な時期に追肥を与えることが大切です。
固形肥料の追肥を与える時期は、3月、6月、9月が最適な時期になります。

マイローズ バラの固形肥料
マイローズ バラの固形肥料

写真の固形肥料は、住友化学園芸より販売されている「マイローズ」と言うバラの固形肥料になります。
「マイローズばらの肥料」は、肥料成分の効果が約3カ月ほど持続しますので、
3月、6月、9月の年3回を目安に肥料を与えるようにします。

3月の追肥の目的は、春の成長期に株に十分な栄養分を届けるために行います。
6月の追肥は、開花シーズンを過ぎた後の株の体力を回復させる為と、
夏バテを防止する為に事前に株に体力を付けさせるために行います。
9月の追肥は、夏バテ気味の株の健康状態を改善させる為と、
四季咲きのバラ品種の場合では、
秋バラの開花のシーズン前に、株に十分に栄養を届けておくために行います。

このようにバラの栽培では追肥に適した時期がありますので、
追肥のサイクルを守るようにして肥料を与えて行くことが効果的です。

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パパメイアンのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

パパメイアン(バラの花)
パパメイアン(バラの花)

パパメイアンは、木立ち性のバラ品種になります。
系統は、ハイブリッドティーローズ HT に分類されます。
花形は、半剣弁高芯咲き、香りはダマスク香の強い香りがする為、強香品種に分類されます。

パパメイアンは、フランスのメイアン社で1963年に作出され、
1988年世界バラ会連合において、 世界のバラの殿堂入りを果たした「黒バラの名花」になります。

当ブログでも、パパメイアンの育て方を記事にしておりますので、
栽培方法は、パパメイアンの育て方をご参照下さい。
パパメイアンの育て方

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プリンセス ドゥ モナコのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

プリンセス ドゥ モナコの花
プリンセス ドゥ モナコの花

プリンセス ドゥ モナコは、白い花弁にピンクのグラデーションが印象に残るバラになります。
系統は、ハイブリッドティーローズ HT に分類され、木立ち性になります。
花形は、半剣弁高芯咲きで、いかにも薔薇らしい咲き方をします。

1981年に、フランスのメイアン社によって作出されました。
また、「プリンセス ドゥ モナコ」は、モナコ公国王妃の元女優、 故グレース ケリー へ捧げられたバラとしても知られています。

「プリンセス ドゥ モナコ」は、バラ園で実際に咲いていた花を観賞して一目惚れしました。
白い花弁にうっすらとピンクのグラデーションがかっていて、とても繊細で清楚で、
それでいて優雅さも感じられるような、見事なバラ品種だと感銘を受けました。

当ブログでも、「プリンセス ドゥ モナコ」の栽培の記録を掲載しておりますので、
宜しければご覧ください。
プリンセス ドゥ モナコ | バラの栽培方法

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ツルスマイリーフェイスのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

ツルスマイリーフェイスの花
ツルスマイリーフェイスの花

ツルスマイリーフェイスは、つる性のバラの種類になります。
系統は、CL クライミングローズ(つるばら)に属しますので、
いわゆるツルバラの栽培を楽しめます。

ツルスマイリーフェイスは、2011年にメイアン社が作出した、比較的新しい薔薇の品種になります。
花形は丸弁平咲きで、黄色くて可愛らしい花形が印象に残ります。
また、ツルスマイリーフェイスは、花付きが良く病気にも強い品種になりますので、
初めてのつるバラ栽培にはお勧めの蔓薔薇になります。

つるバラは、アーチやオベリスクなどに枝を誘引して、仕立てを楽しむことができるバラの種類になります。
また、ベテランになると、つるバラとクレマチスを絡める様にして栽培が出来ますので、
開花のシーズンになると、景観は素晴らしい物があります。

ツルスマイリーフェイスの栽培も、当ブログでは行っておりますので、
栽培方法などの参考に慣れれば幸いです。
ツルスマイリーフェイスの育て方 | バラの栽培方法

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黒真珠のバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

黒真珠のバラの花
黒真珠のバラの花

黒真珠と言うバラは、京成バラ園芸が1988年に作出した国産のバラの種類になります。
系統は、ハイブリッドティーローズ HTで、木立ち性のバラ品種になります。
作出会社が日本と言うこともあり、育ちが早く、病気などにも強い印象があります。

花形は半剣弁咲きで赤黒く咲き、ビロードを思わせる花弁が黒薔薇としては素晴らしいです。
また、花付きも良い方ですので、複数輪が同時に咲くことも多いです。
国産の黒薔薇としては、黒真珠が最も有名な品種であると思います。

そんな黒真珠のバラを、たくさんの写真と共に栽培のポイントを記載しておりますので、
黒真珠のバラの栽培の一助として、ご参照下さい。
黒真珠 バラの育て方

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アンナプルナのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

アンナプルナのバラの花
アンナプルナのバラの花

数ある薔薇の品種の中でも、「アンナプルナ」ほど純白で咲くバラは無いと言えるほど、真っ白く咲きます。
また、それでいて香りも良いとくれば、とても優秀な品種であること間違いなしです。

アンナプルナは、フランス生まれのバラの品種になり、
作出会社はフランスの「ドリュ」で、発表年は2000年になります。
「ドリュ」は、フランスを代表するバラのブランドになり、発表されているバラの品種はどれも素晴らしいです。
その中でもアンナプルナは有名な品種になります。

アンナプルナの名前の由来は、ヒマラヤ山脈の雪山に由来し、
雪を思わせる白い花弁が印象に残ります。
花形は丸弁高芯咲きで、花色は真っ白なシルキーホワイトと呼ばれています。
系統はFL「フロリバンダ」に属しますので、ブーケのように花がまとまって咲くことも多いです。
アンナプルナ バラの育て方

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聖火のバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

聖火のバラの花
聖火のバラの花

聖火には、木立ち性と、枝変わり品種のつる性の二品種があり、この項ではつる聖火の栽培を掲載しております。

つる聖火は、ハイブリットティローズ(HT)の聖火の枝変わり品種になります。
系統は、CL、クライミングローズ(つるばら)に分類されます。
作出は、京成バラ園芸 作出年・発表年 1967年 です。
花形は、半剣弁高芯咲きになり、
花の色は、赤、ピンク系の縁に中心は白色の花が咲きます。

この項ではつる聖火の新苗からの育て方を、年間を通して記録しております。
つる聖火のバラの育て方、栽培方法の一助としてご覧ください。
聖火の育て方 | バラの栽培方法

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バタースコッチのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

バタースコッチ バラの花
バタースコッチ バラの花

バタースコッチは、アメリカ J&P社 作出のつるバラになります。
系統は、CL クライミングローズ(つるばら)に属しますので、
いわゆるオベリスクなどに枝を誘引して仕立てる栽培を楽しめます。

バタースコッチの品種の特徴は、なんと言っても花の色ですね。
品種名の通りバタースコッチ色で咲きます。
ベージュの様な、黄色が強い茶色の色合いになります。
このような色合いのバラは珍しいので、個性的な色のバラ品種として人気があります。

そしてバタースコッチは、病気に強く花付きが良いことでも人気があります。
生育旺盛ですので、初めてのつるバラの栽培にはお勧めできます。
バタースコッチの苗の植え付けから年間を通した栽培のポイントを記載しておりますので、
栽培方法などの参考に慣れれば幸いです。
バタースコッチの育て方 | バラの栽培方法

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ブルーバユーのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

ブルーバユーのバラの花
ブルーバユーのバラの花

ブルーバユーは、ドイツで作出されたコルデス社(W.Kordes & Sons.)のバラ品種になり、四季咲き品種になります。
系統は「FL(フロリバンダ)」になり、中輪で、花形は「丸弁平咲き」、花色は淡い藤色、芳香は微香になります。
「FL(フロリバンダ)」特有のブーケ(花束)のような房咲きで咲きます。

青色に咲くバラの中でもブルーバユーが特に人気のある品種のひとつになります。
正確には花の色は淡い藤色で咲きますが、この淡い藤色が、青く咲くバラ品種の中でも人気のあるポイントだと思います。

ブルーバユーの育て方 | バラの栽培方法

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ノイバラのバラ栽培

バラの種類と品種の紹介

ノイバラの花
ノイバラの花

栽培しているバラの台木から野バラが芽を出してきましたので、そのまま挿し木をして栽培しています。
薔薇の台木は、ロサ・ムルティフローラという種類の野ばら台木を使用していることが多く、
この台木もロサ・ムルティフローラのようなので、ノイバラの栽培にもチャレンジしています。

ロサ・ムルティフローラは、日本に自生する野ばらのトゲのない選抜種になり、
国内のバラの苗はたいてい台木には棘無しのロサ・ムルティフローラに接ぎ木して生産されているようですが、
挿し木して栽培を始めたノイバラには所々に棘があるようなので、このまま棘のあるノイバラとして栽培をしています。

ノイバラの育て方 | バラの栽培方法

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